タイトルが分かりづらいかも。
説明しよう。
人の体は平面ではない。立体である。
だから、体を覆う服も立体的な方がいい。
これは簡単に理解できると思う。
しかし、服を作る素材である生地は平面。この相反するものをどう処理するのかが服を作る上で大事ことなのだ。
多くの服がこの立体感を出すことに苦労している。なぜなら立体感を出すことは簡単ではないからだ。
どのようにして立体感を出すのかは服を作る作業のうちで型紙と呼ばれる服を構成する紙のジグソーパズルのようなものに落とし込んでいく。
これがパターンと呼ばれる型、服の設計図である。
いくら高級な生地を使っても、デザインが良くてもパターンが悪ければ、着心地や服の形に現れてしまう。立体感がなくなる。
着心地のいい服とは、パターンが良く立体的で作り込みがしっかりしているものである。
立体である服は見た目の格好良さでは表せないのだ。
では、この立体感のある服をどうやって見分けるのか?
いろんな服を着て確かめるしかない。
とにかく試着することに尽きる。
お金を出してあれもこれも買っている時間はない。(お金はあるかもしれないけど)
少しでも理解できたら、試着時に頭の中で、立体感と唱えてみよう。
自問自答すること。「この服は立体的か」と。
どこを見るかというと、襟の後ろ側、肩から首にかけてである。
いわゆる登りと呼ばれる場所なんだが、ここが首を包むように吸い付いているのがいい服。
この立体感を出すのが難しいのだ。
第一ポイントはここ。
次に肩まわりの動きをみる。肩の可動域が大きいのがいい。肩が引っかかるのはダメ。サイズが合っていないか、服が変なのかなどちらかである。
3つのポイントはラペル。立体的なジャケットはラペル(下襟部分)が押し潰されたように平面になってなくて、ふわりとロールしている。この立体感がいい服。
50代60代のおしゃれ初心者には何がなんだかわからないことかもしれないが、ジャケットを買うときは「立体感」をぜひ思い出して欲しい。
いい服を巡り合えるかも。